撮像素子サイズの比較
デジカメの撮像素子は、カメラによっていろいろなサイズのものが使われています。 一眼レフタイプのデジカメの場合、この撮像素子のサイズは大きく4種類に分けられます。
フルサイズ
35mmフルサイズとも呼ばれています。35mm判フィルムカメラと、同サイズの撮像素子(CCD,CMOS)が使われています。 撮像素子の大きさは24x35mmです。 35mm判フィルムカメラと同じ感覚で、ワイドの画角やボケ味を楽しめるデジカメです。
このフルサイズのCCDが使われたデジカメは高価で、各社のフラッグシップモデルにも使われています。 代表的なデジカメとしては、ニコンD3,ニコンD700やキャノンEOS5DMarkU,ソニーα900があります。
APS-Cサイズ
フィルムのアドバンスド・フォト・システム(APS)のCタイプとに近いサイズの撮像素子です。 デジカメの撮像素子の大きさは約15.6x23.7mmです。最も多くのデジタル一眼レフカメラが採用しているサイズで、 一番コストパフォーマンスが高い撮像素子です。
撮像素子がフルサイズと比べると小さいので、使用するレンズの焦点距離以上に望遠になって写ります。 レンズの焦点距離を約1.5倍すると、35mm判レンズの焦点距離に換算できます。 ニコンD90やD80、キャノンEOS60DやEOSKissX2、ペンタックスK20D等にも使用されているCCDサイズです。
APS-Hサイズ
フィルムのアドバンスド・フォト・システム(APS)のHタイプ相当のサイズの撮像素子です。 デジカメの撮像素子の大きさは約18.7x28.1mmです。フルサイズよりも小さく、APS-Cサイズよりも少し大きなチップ サイズです。
使用するレンズの焦点距離を約1.3倍することで、35ミリ判レンズの焦点距離に換算できます。 少し珍しいサイズの撮像素子なので、デジタル一眼レフカメラにはあまり採用されていません。 キャノンEOS1DMarkVに使われている撮像素子です。
フォーサーズ
フォーサーズ(4/3型)は、2002年にオリンパスとコダックが発表した、デジタルカメラ用レンズマウントの規格です。 撮像素子のサイズは13.5x18mmで、デジタル一眼レフカメラの中で一番小さなチップサイズです。 その分、デジカメ本体やレンズを小さく設計できる特徴があります。
この規格を使うと、レンズマウントを共有できるので、異なるメーカーのレンズやボディを組み合わせて 使うことができます。利点の多いフォーサーズですが、ユーザーにメリットがしっかり伝わっていないのが残念です。
他の規格と比べると、画面の縦横比(アスペクト比)が正方形に近くなっています。 オリンパス製のデジタル一眼レフカメラ(E-3やE-520など)に広く使われている撮像素子です。